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株式会社ランドネット2991

東証スタンダード

不動産業

経営理念/企業理念/企業目標

榮章博氏(以下、榮):ランドネット代表取締役社長の榮です。2026年7月期第2四半期の決算についてご説明します。よろしくお願いします。

まず、当社ランドネットのご紹介として、目標についてお伝えしたいと思います。

経営理念として掲げているのは、「全従業員の⼼物両⾯の幸福を追求すると同時に、⼈類・社会の進歩発展に貢献する。」です。当社社員の心物両面の幸せを実現しながら、人類・社会の進歩発展に貢献するという、非常に大きな目標を掲げています。この目標に向かって進んでいきたいと考えています。

その中で、不動産業を目指していますが、不動産業の目標として掲げている企業理念は「最新のテクノロジーと独⾃のデータベースを活⽤し、不動産を流通・再⽣・運⽤し、世界を変える。」です。

その上で、お客さまに提示する幸せと価値については、企業目標として「お客さまのライフプランを実現する不動産運⽤顧問(Private Realtor)でありたい。」を掲げています。

具体的な目標は3つあります。①「不動産オーナーに寄り添い、潜在的なニーズに応える。」、②「不動産を住まいと、暮らしを支える資産(もう一つの収入源)と考える。」、③「不動産の資産価値を維持・拡大し、相続まで提案する。」です。

当社は2021年に上場し、売買、賃貸、リフォーム・リノベーション、システム開発を続けてきました。現在、企業目標や企業理念を実現できる段階に至ったと考えています。

この上半期のご説明と併せて、それ以降のこともお話ししたいと思います。

会社概要

:当社は、1999年「9が3個」という一番苦しい年に産声を上げ、そこから成長を目指して努力してきました。

不動産データを中心に据えた不動産流通・不動産DXの会社を設立しようと最初から考えており、その中で中古不動産の流通・再生・運用という3つを実現する会社でありたいと思っています。

お客さまから「この3つをやることによって本当に効果が上がっているのか?」というような質問を受けることもありますが、今まさにこの3つが絡み合うことで業績が向上する段階に来ているのではないかと思います。こちらについてもまたお話ししたいと考えています。

創業以来、中古区分マンションを中心に取り扱ってきましたが、現在は戸建てやアパートへの取扱種別拡大による業績向上に注力しています。

インターネット全盛のこの時代において、データベースの活用を通じて、北は札幌、南は石垣島まで、区分マンションはもとより、戸建てやアパートを含めたあらゆる物件を取り扱いたいというのが当社の夢です。

その中で現在、不動産投資クラウドファンディングとして「1人1万円から不動産投資できますよ」という事業を展開しており、こちらも少しずつ成長しています。この分野が、現在当社で取り組んでいる事業の1つです。

スライド右下の事業構成をご覧ください。不動産売買事業が全体の98.7パーセントを占め、それ以外に不動産賃貸管理事業が1.3パーセントとなっています。当社は不動産を単に住まいとしてだけではなく、暮らしを支える資産やもう1つの収入源と考えています。

そのため、投資用不動産を購入していただいたお客さまの賃貸管理をしっかり行うことも、当社の社会的使命であると捉えています。売上は少ない部門ではありますが、全力で取り組んでいます。

沿革

:沿革についてです。当社は1999年に創業し、2010年に「盛和塾」に入塾しました。そして、2013年に台湾・香港に現地法人を設立し、2021年に東京証券取引所スタンダード市場へ上場しました。

10年間の売上平均成長率は27.7パーセントであり、上場来売上平均成長率も22.8パーセントと、成長を遂げています。

先ほどもお話ししましたが、当社は売買、賃貸、リフォーム・リノベーション、そしてシステムを手掛けています。

この4つの柱を通じて、より大きな業績を上げ、確実な収益を実現していきたいと考えています。

事業概要

:当社が行っている業務内容についてです。北は札幌から南は石垣島まで、全国の不動産情報をまず収集しています。

その収集した情報を基に、不動産事業を開始します。スライド中央に「直接仕入・直接販売」と記載がありますが、不動産情報を集めるということは、不動産の所有者から直接、不動産物件を仕入れることを指します。具体的には、買い取りや媒介契約を取り交わす形です。

これを「ダイレクトの物件の仕入」や「直接仕入」と呼んでいます。

仕入れた物件は当社で直接販売しています。スライドにも「直接販売」と書いていますが、現在、当社の販売物件の約4割は不動産会社へ、6割はエンドユーザーに販売しています。その中で、当社が直接販売している割合は全体の約3割です。この直接販売の割合をさらに増やしていくことが、当社の目標です。

また、直接物件を仕入れることで、より良い物件の仕入れが可能になります。一方で、不動産会社を仲介せずに取引することで、売主さまはより高く物件を売却でき、買主さまはより安く物件を購入できることを目指しています。

さらに、スライド右側に記載している区分マンションの「ファミリータイプ(築古・築浅)」「ワンルームタイプ(築古・築浅)」など、すべての物件を取り扱っています。現在は戸建てやアパートの取り扱いも精力的に拡大している段階です。

将来的には、一棟のビルや一棟のマンションまで拡大を予定しています。

このように、ある意味では非常に複雑な作業を行っています。これを支えるのは当社内にあるいわゆるシステム部隊です。内部にシステム部隊を有していることで、この複雑な部分をクリアしつつ、システムを構築しながら業務を進めています。

ビジネスモデル DX→システム開発のスピードと拡がり

:今、システムについてお話ししましたが、もともと私はシステムに非常に興味を持っていました。

「Windows 95」も随分古い言葉になりましたが、1995年に発売された「Windows 95」の「Office」の「Access」という業務システムに初めて触れた時に、「これを使えば会社の中の業務システムを全部私が作れてしまう」と考えました。そのためにさまざまな努力をしました。

少しだけお話しすると、ノートPCをサーバー代わりに利用している段階で、4台を接続するとシステムが動作しなくなり、サーバーが必要であることが判明しました。「Windows 2000 DELL」のサーバーとしてタワー型を1台購入し、「Windows 2000 Server」「SQL server」、さらに「Access」を導入しました。

約1ヶ月にわたり悪戦苦闘しながら、これらがなんとかつながらないかと試みました。そして、朝9時から夜11時頃まで毎日作業を続けた結果、動作するようになりました。その時の喜びと達成感をそのまま活かして、現在の業務システムにつなげています。

ただし、私自身の力には限界があり、システム開発は人と協力しながら進めていかなければならないものでした。そのため、2021年の上場のタイミングでシステム部門を立ち上げました。

現在はAIの導入により、さまざまなことが可能になっているため、これらを取り入れながら業務システムを活用し、売買、リフォーム・リノベーション、賃貸、システムの4本柱をさらに強化していきたいと考えています。

いずれにしても、創業当時からの私自身のシステムに対する思いが、当社の基盤となっています。

当社の強み 基幹システム「RCP」による業務の効率化

:具体的にどのようなことを行っているのかという点についてご説明します。まず、スライドに示している「①お客様に対してのDX」ですが、電子媒介や電子契約として売買契約、賃貸借契約、業務委託契約、請負契約などを順次電子化し始めています。

「LSEEDクラファン」についても、これらのすべてを作成しています。また、「LSEED不動産投資」に関してはホームページを作り、これからアプリ化する予定です。

さらに、スライド上に薄い文字で記載していますが、将来的には「LSEEDホーム」「LSEED賃貸管理」などもすべて対応していきたいと考えています。

これは、マンションだけに特化する、賃貸だけに特化する、投資用不動産だけに特化する、というような会社が多いのですが、当社にはDXやシステムを構築する基盤があります。

そのため、DXやシステムを活用しながら、お客さまの不動産運⽤顧問(Private Realtor)という概念を実現するために、「お客さまの不動産に関するすべての要望に応えるような仕事をしたい」という思いのもと、スライドに記載の4つに全力で取り組んでいます。

「②従業員に対してのDX」について説明します。簡単に言うと、北は札幌、南は石垣島までの物件を取り扱う中で、当社の従業員が最初に直面する課題として、売主さまから「この物件はいくらで売れるのですか? どのぐらいで売れるのですか?」と質問されます。

その査定が低すぎる場合は、他社さまとの競合で負けてしまいますし、高すぎる場合には利益が出ません。そのため、この見極めが非常に重要です。この見極めのために、当社ではデータベースを最大限活用しています。

確かに、このデータベースに関しては、多くの会社が利用を始めている状況で、当社の優位性があるのかという部分は感じていますが、北は札幌、南は石垣島まで、区分マンション、戸建て・アパート、一棟のビルや一棟のマンションなど、すべての不動産を取り扱っている会社は当社を除いて考えられません。そのため、査定における当社の強みは非常に高いと考えています。

販売については、先述のとおり電子契約を導入し、アプリも開発してきました。これらをさらに強化していきたいと考えています。

クラウドファンディングでは、当社の商品を1口1万円から提供しています。それに加え、運用期間1年の中で3ヶ月を経過すれば途中での換金も可能な商品を開発するなど、お客さまの要望に応じて、長期・短期いずれにも対応できる商品やサービスを提供しています。

こうした対応が迅速に可能なのは、当社内にシステム開発部門を擁しているためだと考えています。

また、賃貸管理に関しては入居率が98パーセントを超えています。すでに一般的なデータベースを構築しており、今後はアプリの開発にも取り組む予定です。

リフォーム・リノベーションについては、現在市販のソフトを使用し業務を進めていますが、自社独自のシステムの開発を開始しています。

増井麻里子氏(以下、増井):クラウドファンディング「LSEED」という商品がリリースされていますが、現状と今後の展望について少しご説明いただけますか? 

:先ほどもお話ししましたが、直近で公開しているファンドは、運用期間は1年間で、3ヶ月経てば換金が可能です(終了前の3ヶ月間は途中換金できません)。投資したものをすぐに使いたい場合には、定期預金を途中で下ろすようなかたちで換金できます。その期間分の配当利回りはお支払いするという商品です。

この商品を現在は1年間の運用期間としていますが、3年程度に延ばすことができないかと考えています。

また、直近では、毎月の販売金額は約1億2,000万円程度、6,000万円を2回に分けて販売していますが、それを毎月1億5,000万円程度で2回ずつ販売できないかとも考えています。このかたちを継続していく予定です。

また、ワンルームマンション、アパート、一棟のビルや一棟のマンションなど、他の不動産投資商品に対しても、お客さまの関心を広げられないか検討しています。

無理に提案するのではなく、お客さまに関心を持っていただき、興味があればご提案するという方針で考えています。

増井:御社は不動産テックの分野で、クラウドファンディングなど先進的な取り組みをされている印象を受けます。

例えば、この不動産テックの中に「VR内覧」や「AR家具シミュレーション」などの取り組みもありますが、それらはどのように活用されていますか?

:私自身の感覚では、「VR内覧」や「AR家具シミュレーション」は、「本当に役に立っているのかな?」という印象を持っています。

ただし、クラウドファンディングについては、必ずお客さまにご満足いただけると考えています。

また、「LSEED不動産投資」「LSEEDクラファン」、そして「LSEED賃貸管理」とありますが、賃貸管理においては賃借人と賃貸人が関わるため、アプリを活用してお客さまとのコミュニケーションをより簡単にすることをまず考えています。

さらに、これは内部的な話ですが、売買契約書や重要事項説明書について、当社では毎月500件から700件程度とかなり多くの契約を行っています。そのため、契約書の作成にAIを導入し、お客さまへのサービスをさらに充実させたいと考えています。

まずは、売買、賃貸、リフォーム・リノベーション、クラウドファンディングというような分野において、より満足感を得ていただけるように目指しています。

増井:不動産の契約書というと、実印が必要などの印鑑のイメージがありますが、その点はいかがでしょうか? 

:現在はネットで電子契約が可能ですので、実印は必要ありません。

承認ボタンを押してやり取りをすれば、それで完了します。さらに、やり取りした書類はメールで後ほどお客さまに送付されます。

また、お客さまの「マイページ」にそれらの書類がすべて保存される仕組みも提供していきたいと考えています。

増井:そのような取り組みも、満足度の向上につながりますね。

:私自身が一番欲しいと思うものを、一生懸命作っています。

当社の強み 不動産データベース

:先ほどからデータベースについてお話ししていますが、北は札幌、南は石垣島まで、すべての区分マンションに関する情報はほぼ集め終わっています。

これらはすべて公開情報から収集した安全なデータであり、登記情報をはじめ、不動産売買に有用な情報を取得しています。

取得した情報には、成約事例や売り出し事例を連動させるだけでなく、戸建てやアパートに関しては路線価との連動も行っています。これらの作業をすべて一生懸命進めています。

営業としては、そのデータを調べることで、すべての情報がわかるようになっています。このデータベースは、現在も拡大を続けています。

当社の強み ダイレクト不動産

:先ほど「ダイレクト不動産」についてお話ししましたが、より具体的にいうと、不動産の所有者から仲介会社を通じてランドネットが購入するのではなく、所有者に直接アプローチし、物件を買い取ったり媒介契約を獲得したりしています。

販売に関しては、スライド右下に記載されている不動産販売業者に「業者卸」とありますが、これが売上の約4割を占めています。

この4割を、できれば35パーセントから30パーセント程度に減らし、直接お客さまに販売できないかという点が、当社の現在の課題です。

個人および法人のお客さまには6割ほど販売しており、そのうち約半分が当社による直接販売です。残りの半分は、不動産会社を通じて販売しています。

当社の強み ダイレクト仕入の実現

:ダイレクトに仕入れることで、当社のダイレクト仕入は全体の69パーセント、約7割に達しています。

これにより、仕入価格が合理的な範囲となり、適正価格で物件を仕入れることができます。その結果、売れ残りの在庫が少なくなり、回転率が向上します。

当社の強み 安定的な仕入力と早い在庫回転率

:スライドをご覧ください。販売用不動産の推移についてですが、2025年7月期第2四半期では205億2,900万円となっており、現在、2026年7月期第2四半期では266億1,200万円となっています。順調に販売不動産を増やしながらも、在庫回転日数は105日と、他社さまと比べて圧倒的に短いです。

ただし、後ほどご説明しますが、取り扱い商品がワンルームタイプからファミリータイプに変わってきており、ファミリータイプの場合、買い取ってリフォームし、販売するまでの期間が少しかかるため、在庫回転日数は徐々に伸びつつあります。とは言え、他社さまと比較すると回転率は速いほうだと考えています。

当社の強み 即時の情報共有と営業フォロー体制による早期戦力化

:データベースがありさまざまな情報が手に入ると先ほどお話ししました。具体的には、商談履歴や商談情報を、新卒社員、2年目や3年目の社員も含めて全員がすべてを共有できます。これが他社さまとは異なる当社の最大の特徴です。

これによって何が起こるかと言うと、この話は何度もしていますが、大阪で生まれ育ち、大阪の大学を卒業した学生が当社に入社したとします。その学生が原宿を歩いて「あのマンションかっこいいな。あれを扱いたいな」と思った時に、会社に戻りパソコンを開けば、その部屋の方々とどのような交渉があったのかすべて確認できます。

これらを把握した上でお客さまと交渉するため、非常に成長スピードが速いです。

なおかつ、例えば築浅のワンルームマンションについては、会社によっては物件を仕入れる部門と販売する部門が完全に分かれている場合があります。また、電話営業を行う部門が別に分かれていることもあります。

しかし、当社ではこれらをすべて一体で行っています。そのため、入社直後の成長スピードはやや遅いかもしれませんが、2年、3年、4年、5年と時間が経つにつれて、その分知見が蓄積されていき、仕事がよりおもしろくなると感じています。

例えば物件を見た際に、「これは貸したほうがいいのか、売ったほうがいいのか」や「お客さまから相続がある」といったように、戸建て・アパート、1棟のビルなど、さまざまな選択肢があった場合、それらをどう扱えばよいのかという提案ができるような力が身についていきます。

このあたりが、他社さまと異なる当社営業の「深み」です。

そこまでの仕事ができると、「自己実現」という言葉がありますが、お客さまと話をする中で、お客さまのライフデザインや人生の目標、財政的な不動産の目標を実現するためのさまざまなアドバイスが可能になります。

その中で、営業社員1人あたりの売上高の推移は、2億円を維持しています。社員数が増える中で減少しても許容範囲かもしれませんが、データとしては維持できています。

市場環境 拡大する不動産流通市場

:当社の所属する不動産流通市場がどのような市場であるかについてお話しします。

新築市場と中古市場を比較する場合、まずスライド右側のグラフのアメリカ、イギリス、フランスでは、70パーセントから80パーセントが中古不動産です。一方、スライド左側のグラフのオレンジ線で示している既存住宅流通比率を見ると、日本は42.3パーセントと、かなり低い水準にあります。

低い理由として考えられるのは、1945年の敗戦による焼け野原の状態から、新築の戸建てや新築マンションが次々と供給され、それが市場の中心になってきたからだと思います。

なお、日本の建物は決して悪いものではありません。

それは、台湾や香港で不動産の仕事をする中で感じたことですが、活用しないともったいないと感じる不動産をしっかり取り扱い、リフォームやリノベーションを行いながら売買や賃貸、さらには住むための手段として活用する会社でありたいというのが目標です。

日本の既存住宅流通比率42.3パーセントは、将来的に6割や7割に上昇すると考えています。その中で、当社はNo.1を目指したいと思っています。

市場環境 首都圏の中古マンション成約坪単価と成約件数の推移

:首都圏の中古マンション成約坪単価と成約件数の推移です。このグラフは何度かご覧いただいているものですが、青い折れ線が成約坪単価を示しています。

坪単価は2002年、2003年が最も低い水準となっています。

2007年にリーマンショックがあり、2011年には東日本大震災が発生しました。その後、2012年の第2次安倍内閣発足以降は一本調子で右肩上がりの傾向が続いています。

2020年から2022年あたりにかけて新型コロナウイルスの影響で一時的に下落しましたが、コロナ禍後には再び上昇傾向が強まりました。

棒グラフで示している成約件数も増加しています。価格が上がり成約件数も増えていることから、市場が拡大していると考えています。これが、当社が最も主力としている区分マンションの市場の状況です。

この中で、当社としてはダイレクト仕入やダイレクト販売に一生懸命取り組んでおり、北は札幌から南は石垣島まで対応しています。この市場ですので環境は良いと言えます。

市場における当社のポジショニング

増井:中古マンションというと、以前は新築マンションと比べてかなり割安感があり、そのためそちらに目を向ける方もいらっしゃったと思います。

最近では、特に東京、大阪、福岡などで成約価格が上がっているようですが、御社としてはそのような状況にどのように対応されているのでしょうか? 

:まず、価格が上がってきているという点についてですが、確かに23区をはじめとして東京都では上がっています。一方で、千葉県、埼玉県、神奈川県では頭打ちの状況です。

増井:そうなのですね。

:この傾向については、グラフを継続して記録しています。

福岡は好調です。一方で、名古屋は頭打ちかと考えています。

以前からの持論なのですが、当社は不動産会社として価格の上昇を推奨しているわけではありません。できれば安定してほしいと考えており、家賃や給料の上昇ペースに収まることが一番望ましいと思っています。

現在の状況としては、新築価格が高くなったことにより、中古に流れ、中古も価格が上昇しました。それに伴い地方や郊外に流れるという動きが生じていると認識しています。

もう一つ注目すべき点は戸建てです。戸建住宅はリーマンショック以降ずっと横ばいでしたが、コロナ禍のあたりから上昇を始め、現在はマンションから戸建住宅へと需要が移行する流れも見られます。

何を申し上げたいかというと、みなさまは頭を使いながら動いているものの、外国人に対する規制などを含め、政府でも行うというような話もありますが、どこかでなんらかの価格への対応が必要だと我々は考えています。

当社としては、7億円や8億円、あるいは10億円の区分マンションは当然利益が出るものの、リスクが高くあまり手を出したくないと考えています。というのも、外国の方々が投資や投機を行う中で、値上げ合戦が起きている場面が見受けられるためです。

そのため、当社の対策としてはそのような市場には深入りせず、現在の実需である1億円から2億円のマーケットに限定して仕事を進めていく方針です。かつては5,000万円程度が主流でしたが、現在は実需の価格帯が1億円から2億円に変化しています。

この価格帯であれば、相場を十分に把握した上で商談できると考えています。当社は、お客さまに高額な物件を無理に販売するのではなく、適正な相場価格の物件をご購入いただくことが一番大切だと考えています。

そうした観点から、日本人のお客さまはしっかり選択しながら動かれています。当社も同様に選択を重ねながら対応していきたいと考えています。

増井:この領域は超えないようにしよう、というような方針はかなり慎重に取られているということですか? 

:実際には失敗もありました。しかし、いうまでもありませんが、その失敗をきちんと吸収しています。

また、いろいろな質問がありましたが、「在庫がどんどん増えていく中で、どのようにコントロールしているのですか?」という話がありました。当社では、物件の仕入れと販売を同じ人物が担当しています。

物件を仕入れるだけ、販売するだけでは、それぞれの痛みを理解することができません。販売してみて売れなかったり、値下げしても売れなかったりした場合には、大きな痛みを伴います。そのため、次の行動が変わります。この方針を一貫して守っています。

そのことを踏まえ、失敗も頭に入れながら、会社の業容を拡大していきたいと考えています。

引き続き、当社の市場におけるポジショニングについてご説明します。大手としては三井不動産さま、東急不動産さま、住友不動産さまなどがあり、これらの大手企業は分譲物件を多数抱えていて、そうした点で非常に強いと思います。

当社は分譲物件を持たず、すべて中古不動産で事業を展開しています。しかし、どのブランドの場合でも、「全部扱う」ことを選んでいます。

また、中小企業系では、先ほどもお話ししましたが、「築浅のワンルームマンションに特化している」「アパートに特化している」「戸建てに特化している」「東京の南のほうに特化している」というような会社が多数あります。

ですが、当社のように「どの地域も例外なく、どんな不動産も全部扱おう」という会社は他に存在せず、当社はこれを実現しようと考えています。お客さまのライフプランを実現するための最良の不動産会社になりたいと考えています。

さらに、その先にあるのは相続です。

実際に例えば、89歳くらいのお父さまやお母さまがいて、どちらかが介護が必要になった場合、老人ホームなどに入居する際、不動産を売却せざるを得ない状況になることがあります。

その際、都心で不動産を所有していれば、価格が5,000万円を超えることはもちろん、6,000万円や1億円に達することも珍しくありません。当社はそのようなご相談にすべてお応えできる会社でありたいと考えています。これを実現するためにも、あらゆる事柄に対応できる体制を整えたいと思っています。

確かに非常に大変な取り組みですが、そのような会社は当社以外に存在しません。それゆえ、これを実現し、当社ならではの価値を提供していきたいと考えています。当社のポジショニングは非常におもしろいと思っています。

2026年7月期第2四半期業績 売上高と経常利益の進捗

:2026年7月期第2四半期の業績についてです。先ほど少し触れましたが、当社内でいくつか失敗もあり、件数としては多くないものの、上半期は若干弱含みとの見方をしています。

売上高は上半期で約514億円、下半期で約591億円と、下半期に大きく流れています。経常利益は目標が約40億円ですが、現時点では約15億7,000万円で、下半期に約23億9,000万円を見込んでいます。

通期の予算については現時点で達成可能と考えています。その理由としては、市場環境に追いついてきていると判断しているためです。現状では市場環境に合わせたかたちで物件の仕入れが進められています。

また、後ほど詳しくお話ししますが、ワンルームタイプからファミリータイプへ完全に脱皮したかなと感じています。ファミリータイプの物件は、特に2月、3月、4月に販売が進む傾向があります。そのため、当社としては通期の目標を実現できると考えています。

増井:ファミリータイプで2月、3月、4月に販売が進むとおっしゃいましたが、それは成約される時期を指しているのでしょうか? 

:そのとおりです。具体的には、契約締結は1月や12月になる場合もありますが、物件を購入し、リフォームを経て販売に至るのは主に3月、4月、5月です。当社の決算は7月であるため、6月や7月には業務が集中する傾向があります。

そのような流れの中で、期末に向けて数字や業績が上がってくるのは自然な結果だと思います。決して無理をしているわけではなく、通常の流れでそうなっていると考えています。

2026年7月期第2四半期業績 連結損益計算書 概要(P/L)

:連結損益計算書です。売上高と経常利益は先ほどご説明したとおりです。経常利益は進捗率が39.8パーセントですが、通期で達成可能と考えています。

税前利益は進捗率が43.9パーセントで、こちらも達成できる見込みです。引き続き努力していきたいと思います。

2026年7月期第2四半期業績 連結貸借対照表 概要(B/S)

:連結貸借対照表です。販売用不動産は前期第4四半期が約227億円、今期第1四半期が約236億円、第2四半期が約266億円と、順調に増加しています。ファミリータイプが増えていることで1軒あたりの単価が上昇しています。

有形固定資産については、「LSEEDクラファン」に回すための不動産として購入してきましたが、今期第1四半期の約47億円、第2四半期の約46億円という状況で、「LSEEDクラファン」に回すものとしてはほぼ揃ってきたため、現在はあまり新たに購入する必要はないと判断しつつ進めています。

状況を見ながら増やすことも考慮しますが、現在は販売用不動産の拡大に注力しています。

増井:こちらの販売用不動産の積み上げ分は、第3四半期以降に直接寄与すると考えてよいでしょうか? 

:第3四半期、第4四半期に入ってくると考えています。

2026年7月期第2四半期業績 販管費推移

:販管費推移です。スライドのグラフの青い部分は、先ほどからお話ししているシステム開発の業務委託料およびシステム関連費を示しています。こちらは2026年度第1四半期、第2四半期の両方で3億2,000万円を超えています。このようにしっかりと投資を進めながら、業績拡大を図っている最中です。

また、ピンク色で示している物件の仕入広告宣伝費は、今年度第1四半期で3億8,100万円、第2四半期で3億9,900万円となっています。具体的には、物件を仕入れるためのダイレクトメールや名簿の作成費用などを含めており、これらも着実に増やしながら取り組んでいます。

2026年7月期第2四半期業績 当座貸越枠と売上高の推移

:当座貸越枠と売上高の推移です。当座貸越枠を増やしながら、売上高も増加しています。

2026年7月期第2四半期業績 区分マンション(1R/ファミリー)件数・粗利割合

:先ほどお話ししました区分マンションのワンルーム、ファミリーのタイプ別件数と粗利割合についてです。スライド左側のグラフで示しているように、タイプ別件数では全体の54.1パーセントがファミリータイプとなっています。具体的な件数は、ファミリーが1,814件、ワンルームが1,536件です。

また、タイプ別粗利については、スライド右側のグラフで示しているように、ファミリータイプが全体の73パーセントを占めています。

成⻑戦略とKPI 取扱種別の拡大

:取扱種別についてです。現在、ワンルームからファミリータイプへと増加させており、さらに戸建てやアパートへ拡大している最中です。

サービス/保証 「あんしん保証」

:先ほどから何度も「中古の不動産を全部扱いたい」ことについてお話ししていますが、独自の「あんしん保証」サービスとして、いわゆる契約不適合責任、瑕疵担保責任といわれるものが通常2年間のところを当社は3年間負っています。これは他社さまよりも厚い保証内容です。

また、設備保証については最長3年間負担します。スライド右側の表に一部を記載していますが、物件引き渡し後に、例えばユニットバスが壊れた場合、40万円まで保証します。エアコン機器については5万円まで保証しています。

また、投資用不動産も多く扱っているため、家賃滞納保証も行っています。引き渡しから3年の間に家賃滞納があった場合には、最大6ヶ月分を当社が立て替えています。

成⻑戦略とKPI 取扱不動産取引件数

:取扱不動産取引件数は1,811件となり、取扱高は増加していますが、件数自体はやや減少し、頭打ちの状況です。

成⻑戦略とKPI 地域別取引件数の割合

:地域別に見ると、首都圏が57.2パーセント、近畿圏が11.8パーセント、九州が12.1パーセントです。地方では福岡などのエリアでかなり増加していますが、首都圏も60パーセント近くを維持し、競争力を保っています。

サービス/保証 管理戸数推移/入居率

:賃貸については、これまで何度もお話ししていますが、管理戸数が9,773件に達しました。おそらく今年中に1万件に到達するのではないかと思います。

入居率は98.64パーセントを維持しています。また、第1回目のシステム開発が終了したため、第2回目としてお客さまへのサービス機能をより充実させたアプリの開発に着手しています。その中で、より良いサービスを提供できればと考えています。

成⻑戦略とKPI 従業員数推移

:従業員数の割合は、システム部門が20パーセント、事務部門が21パーセント、事業部門が59パーセントとなっています。このバランスを維持しながら、事業を着実に拡大しています。

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成⻑戦略とKPI 営業人員推移

:営業人員数は、前期の453名から現在431名となっており、通期で568名を達成できるよう努力している最中です。

以上でご説明を終了します。

質疑応答:リースバックに関する

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