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アイ・ケイ・ケイホールディングス株式会社2198

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2025年10月期決算の総括(連結)

森田康寛氏(以下、森田):取締役の森田です。みなさま、本日は大変お忙しい中、当社の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

まずは、2025年10月期の決算概況についてご説明します。売上高は計画を下回り、224億5,500万円、計画比1.9パーセント減で推移しました。

一方、営業利益および親会社に帰属する当期純利益は計画を上回りました。主な要因は、国内婚礼事業において施行単価が過去最高を更新したものの、施行組数が計画を3.8パーセント下回ったことです。

営業利益は18億2,000万円で、おおむね計画どおりに推移しました。これは、売上高が計画比1.9パーセント減少したものの、施行単価の上昇により売上総利益率が計画比1.7ポイント改善したことによります。

親会社株主に帰属する当期純利益は19億6,300万円で、計画比76.9パーセント増となりました。主な要因はスライドに記載のとおりですが、繰延税金資産の回収可能性に関する企業分類の変更に伴い、繰延税金資産が増加したことによるものです。

受注残組数は、2025年10月末時点で4,544組となりました。戦略的かつ積極的な広告投資を実施したことにより、受注組数は前年同期比1.4パーセント増で着地しました。

2025年10月期決算概況(連結)

決算概況については、スライドのとおりです。先ほど述べたように、国内婚礼事業は施行組数が計画を下回ったことで減収となりましたが、その他事業会社の売上高は前年同期比プラスで着地しました。

中でもフォト事業については、売上高は9億400万円となり、前年同期比34.5パーセント増、2億3,100万円増の大幅な増収となりました。

売上高の推移

売上高の推移については、スライドのとおりです。

売上高の推移(四半期毎)

売上高の四半期ごとの推移については、スライドのとおりです。

婚礼事業の状況

婚礼事業の状況についてご説明します。

婚礼事業の売上高は、前年同期比5.2パーセント減となりました。国内婚礼事業の施行単価は前年同期比3.1パーセント増の411万円と過去最高を更新したものの、施行組数が前年同期比8.0パーセント減の4,930組にとどまったことが要因です。

施行単価が前年同期比で12万4,000円増加した主な要因は、料理単価や衣装単価が好調に推移したことによるものです。

受注組数および受注残組数は、先ほど述べたとおり、戦略的かつ積極的な広告投資を実施したことでスライドのとおり堅調に推移しました。引き続き、結婚式の価値を高め、受注強化と施行単価の向上に努めていきます。

施行組数の推移(四半期毎)

施行組数の推移については、スライドのとおりです。

受注組数の推移(四半期毎)

受注組数の推移については、スライドのとおりです。

営業利益の推移(四半期毎)

営業利益の推移については、スライドのとおりです。

売上総利益・販管費の推移

売上総利益および販管費の推移については、スライドのとおりです。

営業利益・経常利益の推移

営業利益および経常利益の推移については、スライドのとおりです。

貸借対照表の概要(連結)

貸借対照表の概要については、スライドのとおりです。

財務の状況

財務の状況についてご説明します。現在、自己資本比率は58.4パーセント、有利子負債依存度は11.5パーセントです。引き続き安定して推移しているため、財務基盤についてはご安心ください。

Topics①

当社は地域貢献を果たすため、福岡県、佐賀県、長崎県の6つの市町村と包括連携協定を締結し、地域社会の活性化や市民サービスの向上に向けた取り組みを行っています。

その取り組みの一環として、2025年9月に福岡県小郡市から市指定文化財「旧松崎旅籠油屋」の指定管理者に、当社が選定されました。当該施設が有する伝統や文化を守りつつ、当社の強みを活かして、魅力的なおもてなし空間を創出していきます。

Topics②

2025年10月1日付で、海外人財事業を営むアイ・ケイ・ケイユナイテッドリンク株式会社を設立しました。海外人財の採用、教育、受け入れ支援までの工程を一貫して行う体制を構築し、深刻化する国内人財不足の一助となれるよう取り組んでいきます。

今後の成長戦略については随時お示ししていくため、ぜひご期待ください。2025年10月期のご説明は、以上です。

2026年10月期 業績見通しのポイント

続きまして、2026年10月期の業績見通しのポイントについてご説明します。

2026年10月期は、昨年に引き続き長期的な視点で投資を行い、企業の飛躍的成長に向けて取り組んでいきます。その内容について、簡単にポイントをご説明します。

売上高は前年同期比1.8パーセント増の228億5,000万円を見込んでいます。主な要因として、国内婚礼事業において施行単価が前年同期比5万5,000円増の416万5,000円で推移する見込みであること、食品事業における新商品の開発や販路拡大の取り組みを促進すること、さらにフォト事業が東京都新宿区に新規出店し、稼働を開始することなどが挙げられます。

営業利益は前年同期比34.1パーセント減の12億円を見込んでいます。これは、スライドに記載のとおり、国内婚礼事業およびフォト事業における開業費用が発生することが主な要因です。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比63.3パーセント減の7億2,000万円を見込んでいます。今期は中期的な成長に向けた種まきの期間と位置付けています。引き続きお客さまの感動を追求し、長期的かつ安定した業績の向上に努めていきます。

売上高・営業利益・経常利益の見通し(連結)

2026年10月期は、営業利益率5.3パーセントを見込んでいます。前期同様、水道光熱費や原材料費の高騰に対応しながら、当期の計画達成に向けて取り組んでいきます。

出店計画・施行組数、設備投資・減価償却費の見通し

出店計画や施行組数などの見通しについて、ご説明します。今期は婚礼事業における新たな出店はありませんが、新規出店予定の3店舗で受注を開始していきます。

また、設備投資として5億8,100万円を計画し、国内店舗のリニューアルや衣装の購入を順次進めます。引き続き、不要不急のコストを引き締めながら、戦略的な投資を実施していきます。

配当計画

配当計画についてご説明します。

今期は、年間24.0円の配当を計画しています。配当性向は95.9パーセントと例年に比べて高水準ですが、一時的なものです。こちらは先ほど申し上げた、国内婚礼事業およびフォト事業の開業費用が発生することによる積極的な投資を計画しているためです。

今後も、中長期的な事業計画と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績に応じた配当を実施していく方針です。引き続きのご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2026年10月期の取り組み①

2026年10月期の取り組みについてご説明します。

今期の取り組みの1つ目は、国内婚礼事業において計画中の3店舗の出店です。現在、開業に向けて着実に準備を進めています。仮サロンを随時オープンさせ、営業活動を開始します。

絶好のロケーションかつ好アクセスでありながら、自然に囲まれた非日常空間を提供できる拠点となっています。いずれも賑わいを大きく創出できる場所になると確信しているため、ぜひご期待ください。

2026年10月期の取り組み②

今期の取り組みの2つ目は、フォト事業の東京都新宿区への新規出店です。すでに2025年11月22日の「いい夫婦の日」にオープンし、営業を開始しています。

結婚式さながらのセレモニーを行うことができる本格的なチャペルや、和装・洋装のスタジオなど、30種類のフォトブースを備えています。

また、東京23区のほぼ中央に位置する新宿の立地は、東京駅、東京タワー、東京国立博物館など、人気のロケーション撮影スポットへのアクセスにも優れています。

新たな店舗の発掘も鋭意進めているため、今後のフォトスタジオ施設の展開にもぜひご期待ください。

2026年10月期の取り組み③

今期の取り組みの3つ目は、ホテル事業への新規参入についてです。

現在、複数の案件を鋭意検討中です。引き続き、市場が求めるニーズとこれまで当社が培ってきた経験を最大限に活かせるよう、情報収集を進めていきます。

最後となりますが、当社は今後も持続的な成長を目指し、挑戦を続けていきます。引き続き、ご指導・ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いします。

以上で、決算説明会資料の説明を終わります。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。

婚礼事業の概況について

森木信吉氏:営業企画部次長の森木です。婚礼事業の概況をご報告します。

売上高、施工数、施工単価については、先ほど森田よりご報告申し上げたとおりです。私からは、集客と受注状況についてご報告します。

集客は昨年対比で99パーセントと、ほぼ昨年と同数で推移しました。一方、出店エリアのマーケット集客は昨年対比で94パーセントと落ち込む傾向となりました。こちらは、特にポータルサイトからの集客が減少したことが大きな要因です。

当社においても、ポータルサイトからの集客は昨年対比80パーセント程度にとどまりましたが、自社ホームページからの集客が昨年対比140パーセントと好調に推移したことが寄与しています。

特に、デジタルマーケティング推進部を中心に、広告配信のトライアルやSNS活動を強化したことから、効果が現れています。

受注については、昨年対比101.5パーセントで推移しました。一方、出店エリアのマーケットの受注状況は昨年対比96パーセントと、こちらでも落ち込み傾向が見られました。

当社では、受注後のキャンセル低減に取り組むとともに、新規見学時の来館前における顧客接点を丁寧に見直しました。具体的には、電話応対や事前カウンセリングに力を入れた結果、成約率が1.2パーセント向上しました。

このように、今期においても既存店の営業活動をさらに磨き込むとともに、新規出店である開業準備室のオープンに向けた取り組みを進めていく予定です。さらなる成果につなげられるよう、引き続き取り組んでいきます。

婚礼事業に関する説明は以上です。

国内の婚礼事業について

森田:私からは、国内婚礼事業と海外婚礼事業についてご説明します。

まず、国内婚礼事業については、先ほど森木が申し上げたとおり、ウェディング業界はめまぐるしく大きく変化している状況です。

そのような中でも、当社の受注組数はほぼ前年並み、むしろ前年を上回る水準で推移しています。これは当社のスタッフが全社一丸となって取り組んだ結果であり、非常にすばらしい成果を挙げることができていると考えています。

また、先ほどご説明したとおり、3店舗の出店を計画しています。今期から受注を開始し、来期からは実際の婚礼施工がスタートします。

さらに、再来期にはこれら3店舗がフル稼働する予定です。そのため、今期は種まきの時期と位置づけています。来期・再来期の結果に、ぜひご期待いただければと思います。

海外の婚礼事業について

海外婚礼事業はまだこれからの段階ではありますが、しっかりと成果を出し、みなさまに良い結果をご報告できるよう鋭意取り組んでいきます。

引き続き精一杯努力していきますので、どうぞよろしくお願いします。

フォト事業、海外人財事業、ホテル事業について

中嶋大祐氏:取締役副社長の中嶋です。私から、まずはフォト事業についてご報告します。先月、新宿に3店舗目をオープンし、営業を開始しました。現在、受注も堅調に進んでいます。

次に、海外人財事業についてです。現在、有料職業紹介業・人財派遣業・登録支援機関の許認可を進めており、4月を目処に営業開始を予定しています。こちらの事業については、垂直立ち上げを目指し、業界の優秀な人財の採用を進めています。

ホテル事業については、複数の案件で土地の仕入れを進め、仕掛けも進行中です。数年後の開業を予定しています。

以上、ご報告となります。

質疑応答:中嶋氏の社長就任決定の理由と展望について

金子和斗志氏(以下、金子):「このタイミングで中嶋大祐氏を代表取締役社長に選任した理由を教えてください」というご質問です。

理由は2つあります。1つ目は、中嶋の成長とAmbihone社でのすばらしい成果、そして日々努力し、精進している姿を見て、彼とともに並走しながら進めていこうと思ったことです。

41歳と、みなさまから見ればまだまだ若い中嶋ではありますが、一生懸命に努力し、精進しており、社長という役職が必ずできるだろうと考えています。

現在、まだ経験不足の点が数多くありますが、そのような不足分については、早めに社長業を経験することによって補っていけると考えています。

2つ目は、私自身も「若い若い」と言いつつ、すでに73歳となりました。これからも生涯現役として一生懸命努力を重ねていきますが、仕事が多岐にわたる中で中嶋とともに並走し、彼の成長を応援しながら、役割分担でさらにワンステップ上の会社を目指していきたいと考えています。

以上のような理由から、今回の決定を行いました。

質疑応答:中長期的な成長戦略と目指すべき指標について

「今後の中長期的な成長戦略や、目指すべき指標があれば教えてください」というご質問です。

成長戦略について、当社の主力事業はみなさまもご存じのとおり、ウェディングです。1つ目に、このウェディングにおいて、まずは東京・大阪・神戸をブランド化していきます。

2つ目に、明徳庵の食品事業を拡充し、こちらもブランド化を進めたいと考えています。そして3つ目に、ホテル事業を一つひとつ実現していきます。

当社は装置産業であるため、新たな出店が決まれば、ホテル事業も必ず成功すると考えています。また、海外人財事業についても、日本の少子高齢化や世界のグローバル化が進む中で、今後欠かすことのできない重要な事業であると考え、取り組んでいきます。

また、目指すべき指標として、1つは自己資本比率があります。コロナ禍も大変な状況でしたが、その際も自己資本比率が60パーセント近くあったため、無事に乗り越えることができました。自己資本比率、およびROA・ROEをいかに高めていくかということを考えていきます。

質疑応答:婚礼事業における福島県いわき支店の譲渡について

「婚礼店舗の期末店舗が20店舗から19店舗に減っていますが、その要因と、店舗数減少による減収影響を教えてください」というご質問です。

福島県のいわき支店を、福島県ですばらしい事業を行っている企業さまへ譲渡しました。

こちらは、地元の集会場やウェディング、宴会パーティなどのさまざまな催し物において、地元ですばらしい事業を経営されている中堅企業の方がオーナーとなることですばらしい業績をあげられると考え、譲渡しています。

これによって店舗数は1店舗減少しましたが、収入はわずかに減少した程度であり、利益に関しても一切マイナスになることはないため、ご安心いただければと思います。

金子氏からのご挨拶

みなさま、アイ・ケイ・ケイホールディングスの説明会にお越しいただき、あらためてお礼を申し上げます。

我が社の社員の平均年齢は30歳であり、まだまだ成長・発展途上の若い会社であると考えています。私、中嶋、森田、森木、津々木をはじめとする優秀な幹部とスタッフが心を一つにして、今後も努力し、精進していきたいと思います。

先ほど申し上げたメインのウェディングのブランド化を推進し、明徳庵の食品事業を拡充してブランド化を図り、ホテル事業を一つひとつ成長・発展させていきます。

また、海外人財事業を今後の大きな柱として取り組み、全社員が力を合わせて一致団結し、事業に邁進していく所存です。今後ともみなさまのご支援を賜り、我々を見守っていただき、叱咤激励をいただけますよう、お願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。

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