リックス、「メーカー商社」モデルでものづくりの課題解決支援に強み メーカー機能強化で利益率向上を図る
今日とくに覚えて頂きたい2つのポイント

安井卓氏(以下、安井):みなさま、こんにちは。リックス株式会社代表取締役社長執行役員の安井です。本日はご参加いただき誠にありがとうございます。
はじめに、本日特にお伝えしたいポイントを2つご紹介します。1つ目は、当社が世界中のものづくりの課題を解決する「メーカー商社」という業態で活動しているということです。2つ目は、利益率向上やグローバル展開を加速させるため、オリジナル品開発に力を入れているということです。
当社概要

当社は国内外の産業界において機器や部品などを製造販売する「メーカー商社」という業態で活動しています。1907年に創業し、今年で118年目を迎えました。国内は北海道から鹿児島まで計40ヶ所、海外では7ヶ国12ヶ所に拠点を展開し、顧客密着型の営業を心がけています。
当社は創業時、足袋の卸売りを主業としていました。足袋も進化を遂げ、底にゴムライニングを施した地下足袋が開発されました。
この地下足袋を、現在の日本製鉄の前身の一つである福岡県北九州市の八幡製鉄所に納入したことがきっかけで、製鉄所で仕事を得ることができました。それに伴い、顧客の現場に直接入り込んで困りごとを解決するようになり、これが契機となって現在の事業へと発展してきたのです。
当社機能と顧客について

安井:「メーカー商社」という業態についてです。当社では、自社開発を行うメーカー部門と、国内外に拠点を持つ販売商社部門を兼ね備えることで、お客さまのさまざまな課題に幅広く対応できる点が強みとなっています。
スライド右側に記載のとおり、お客さまは国内外の産業界の大手企業が中心です。鉄鋼業界では日本製鉄、自動車業界ではトヨタ自動車、電子・半導体業界ではキオクシアなど、ものづくりの各分野でトップメーカーとの取引があります。
メーカーとして製造・販売する自社製品

安井:当社はメーカー部門として、福岡県糟屋郡に自社製品を製造する工場を保有し、設計・開発・製造などに取り組んでいます。この工場では、自社製品としてロータリージョイント、洗浄装置、オイルスキマーなど、流体制御に関わる製品を開発しています。これらはなかなか見慣れない製品かもしれませんが、どれもものづくりには欠かせない商品となっています。
事業内容と強み(例:製鉄所での当社活動)

安井:当社が実際にどのように活動を行っているかについて、製鉄所での事例をもとにご紹介します。
製鉄所では、原料を溶かしたり、引き伸ばしたりと、さまざまな工程があります。当社は、その製造工程向けの設備・機器・部品などを販売しています。
当社の営業活動の大きな強みは、毎日現場に足を運び、お客さまのニーズを把握する点にあります。1日に複数回、同じお客さまを訪問することもあり、生の現場を見てお客さまと会話することで、先回りした的確な提案が可能です。
当社は、こうした活動を製鉄業界にとどまらず、自動車業界や半導体業界など、幅広いものづくりの業界で展開しています。
長期経営計画「LV2030」

安井:当社が今後どのようなビジョンを描き、何を成長ドライバーとしているかについてご説明します。
まず、2030年度までの長期経営計画についてです。売上高は現在の約1.3倍となる700億円、営業利益は約1.4倍の56億円を目標としています。これらの目標を達成し、持続的な成長を実現するためのドライバーとして、オリジナル品の開発を掲げています。
オリジナル品を開発し、メーカー商社という業態の中でメーカー要素を強化していくことが、当社にとって重要だと考えています。
メーカー機能強化(オリジナル品増加)のため「リックス協創センター」を開設

安井:成長ドライバーとなるオリジナル製品を増やすべく、研究開発施設「リックス協創センター」を昨年11月に開設しました。リックス協創センターでは、既存製品にとらわれることなく、競争力や利益率の高い新製品やサービスの研究開発の場として活動しています。
また、リックス協創センターでは当社だけでなく、お客さま、仕入れ先さま、大学、研究機関など、さまざまな機関と協力してソリューションを創出する「協創」を重視しています。いわゆるオープンイノベーションの形で共同開発・研究に取り組み、社会課題や産業界の課題を解決する製品やサービスを生み出しています。
株主還元(配当)

安井:株主還元についてです。配当は上期64円、下期82円の合計146円を予想しています。これまでの連結配当性向40パーセントに加え、今年度よりDOE4.5パーセントも導入しており、いずれか高いほうを配当として還元する方針です。
参考:売上・営業利益推移(過去10年)

安井:スライドのグラフは、ご参考までに、直近10年間の売上高・営業利益の推移を示しています。新型コロナウイルスの影響で一時的に減少しましたが、基本的には右肩上がりで成長しており、2024年度には過去最高の業績を達成しています。
以上で会社概要のご説明を終わります。
質疑応答:成長投資の効果について
塩谷航平氏(以下、塩谷):株式会社hands代表取締役の塩谷です。まず、質問の前に、我々としてリックスに注目しているポイントが2つあります。
1つ目は、先ほどのご説明にあったように、卸売業からメーカーへの転換という評価の変化に期待している点です。
2つ目は、株主還元のご説明にもありましたが、還元方針が明確かつ意欲的
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