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株式会社True Data4416

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米倉裕之氏(以下、米倉):株式会社True Data代表取締役社長の米倉です。本日はお忙しい中、当社の2026年3月期第3四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

本日は、みなさまに当社の現在と未来をより深くご理解いただくために、2部構成でお話しします。

1つ目は2029年3月期を最終年度とする新中期経営計画の詳細、2つ目は2026年3月期第3四半期の決算概況および通期計画の修正報告です。限られた時間の中で一部詳細を割愛しながら進めますが、説明終了後に質疑応答の時間を設けていますので、どうぞよろしくお願いします。

エグゼクティブ・サマリー

エグゼクティブ・サマリーからご説明します。本日のポイントは、中長期の成長軌道と足元の進捗の2点です。

まず、新中期経営計画の全体像です。キーワードは、ここに記載されている「リテールデータ×AIインサイト」です。当社の支援範囲を従来のデータ分析から意思決定そのものへと広げ、最終年度には売上高30億円以上、営業利益率10パーセント以上を目指します。

これは単なる規模の拡大ではなく、AIのレバレッジを活用した筋肉質な組織への転換を意味しています。

一方、スライド下部に記載のとおり、今期の通期計画については下方修正を公表しました。大型案件において、クライアント側の運用最適化を優先した結果、リソースが先行したことが主因です。しかし、これは将来のストック収益を最大化するための不可欠な投資であり、一時的な産みの苦しみであると捉えています。

この反転攻勢の鍵を握るのが、第3四半期に締結した株式会社あらたとの提携です。

これにより、食品、医薬品、日用品という主要3領域をカバーする国内トップクラスの卸ネットワークが完成しました。この強固なチャネルを武器に、来期以降の成長を確実なものにしていきます。

代表メッセージ

スライドを用いて、中期経営計画の背景と進むべき道についてお話しします。

冒頭にも記載していますが、新しい中期経営計画は「限られたリソースをどこに投じれば、最大のリターンを生み出せるのか」という問いから始まっています。

当社はこれまで「マーケティングSaaS企業」として歩んできました。

今後は、SaaSを単なる機能提供、つまり機能をストック型で提供するものではなく、意思決定を組み込むための器として再定義します。

True Data が進む道

私たちの強みの源泉は、6,000万人規模、5兆5,000億円におよぶ圧倒的なリテールデータです。これにAIを掛け合わせ、オフラインからオンラインまでを横断する意思決定基盤(OS)を目指します。

消費財・小売業の環境変化

現在、当社の主要なお客さまである消費財メーカーや小売業界は、インフレの常態化や3rdパーティクッキーの終焉など、マーケティングの観点で歴史的な転換点を迎えています。

従来の「売るノウハウ」が形骸化する中で、1stパーティのリテールデータを核とした評価指標の再構築が急務となっており、当社の役割はこれまで以上に重要になっています。

前中期経営計画の成果と課題

成果と課題、そしてコンセプトについてお話しします。前中期経営計画では、スライド左上に記載の楽天やHakuhodo DY ONEとのデジタル広告連携、さらにスライド右側に記載の販促AIのようなAIソリューションの上市など、着実に手札を広げてきました。

スライド下部に示しているように、エンタープライズのお客さまにもご加入いただきました。

一方で、エンタープライズのお客さまからカスタマイズ性を求められることがあり、成長パターンが多角化している状況にあります。この多角化に対応するため、リソース配分の優先順位をより精査する必要が生じました。私たちはこれをポジティブな成長痛と呼んでいます。

新中期経営計画のコンセプト

このような現状認識のもと、新中期経営計画のコンセプトを策定しました。この「パートナー連携×パターン化」の徹底が重要であると考えています。

スライド右側では、事業をどのようにスケールさせていくかという話とともに、組織である私たち自身の中も変えていかなければならないという内容が示されています。型をスケールさせる組織と、新たな型を作る組織、すなわち新しいAIソリューションを生み出してさらにスケールを目指す組織のように、事業と組織の両方を2本立てで推進していくというイメージを持っています。

内製化するコア・バリューと外製を活用する機能領域

当社は自社ですべてを抱え込まず、エコシステムを活用します。

スライド中央の円の中に示されているのが内製化領域です。評価指標の標準化やAIインサイトの導出といったコア・プロセスについては内製化します。

一方で、お客さまの獲得、広告運用、システム運用などの機能については、内製化にこだわらず、外部との連携を通じて柔軟にスケールさせるスピードが重要であると考えています。

パターンを作る|大手顧客向けカスタム対応で知見蓄積

もう少し詳細をお話しします。パターンを作って横に展開していくという話ですが、成長のサイクルを考えた時に、やはり起点は大手企業と一緒に行うカスタム化からスタートすると考えています。

このカスタム対応については、「ユースケース(Use Case)」とも言いますが、大手のお客さまと取り組むことで得た現場の知見を、単なる受託業務で終わらせるのではなく、例えば値上げの影響予測AIや需給管理の高度化AIなど、汎用的な「型」に昇華させることを目指しています。

パターンを横展開する|プロダクトを複層化しパートナーと拡販

この「型」を国内主要卸のネットワークを通じて一斉に横展開していきます。スライドの図に示しているように、食品領域では伊藤忠商事の取引基盤である1万社、ヘルスケア領域ではアルフレッサ ヘルスケアの取引基盤である680社、日用品・化粧品領域ではあらたの取引基盤である1,100社といった潜在市場1万3,000社に対して、低コストかつ圧倒的なスピードで面の拡大と単価の向上を同時に実現することが基本的な方針です。

パターン活用を支える|組織体系と人的資本戦略をアップデート

ここから先は、組織と人的資本、そして市場のポテンシャルという観点でお話しします。

戦略を実行に移すために、スライド左側に示されている日本の企業で一般的な機能別組織から、社内カンパニー制へと移行します。年齢を問わず、現場の部門長クラスやビジネスリーダーに大幅に権限を委譲し、意思決定のスピードを上げることを目指します。

もう1つ、株主のみなさまと同じ視点を持つための第3の報酬として、有償ストックオプションやエンゲージメントストック(ファントムストック)の導入を検討し、数値と実行にコミットする組織文化を醸成する方針です。

エンゲージメントストックとは、当社が目指しているKPIや社内のゴールを設定し、それを達成するとポイントが付与される仕組みです。この仕組みは全従業員を対象としており、付与されたポイントは将来的に株価に連動した金額を現金としてお支払いすることを想定しています。

コア・バリューを補強する|業態×チャネル横断的なインサイトを提供

リテールメディアの可能性についてご説明します。この中期経営計画における最大の成長エンジンと位置づけているのが、リテールメディア領域です。

現在、Cookie規制によりリテールデータの価値が急騰していますが、現場では評価指標の分断という課題があります。

当社は、あらゆるチャネルを同一の物差しで計測できる横断的な評価指標を実装し、この領域でOSポジションを確立します。

我々は大型案件について言及していますが、これもまさしく成功事例として捉えており、この領域を全力で狙っていく考えです。

コア・バリューを収益化する|リテールメディア領域のポテンシャル

2028年には1兆1,000億円を超える巨大市場が見込まれる中で、当社のターゲット市場(SAM)は約360億円に達すると試算しています。足元の当社の売上高約18億5,000万円と比較して、その大きな成長可能性をご理解いただけると思います。

我々の存在意義、この市場で果たす役割についてですが、当社は広告の販売や制作、運用で貢献する立ち位置ではありません。あくまでOSとして、事前の分析により、「どんな方に対してターゲティングしたらいいか」を示し、その後の効果検証を組み合わせることで全体の市場に貢献します。

財務目標(1/2)

財務目標とロードマップについてです。2029年3月期の財務目標は、売上高30億円以上、営業利益3億円から4億円です。この売上高の増分である11億7,000万円の内訳ですが、コア事業、AIソリューション、リテールメディアを基盤に明確に積み上げています。さらに、10億円以上のM&A投資枠を加えて、さらなる上積みを目指します。

財務目標(2/2)

スライド左側の「投資」に関する事項ですが、2月12日に社内CVCを立ち上げました。また、シード期のAIスタートアップに投資するファンドへのLP出資を実行することを発表しています。

一方、スライド右側には「株主さまへの還元」というテーマが記載されています。中期経営計画期間内において早期の利益剰余金のプラス転換を目指しています。利益剰余金がプラスにならない限り株主還元が実施できないため、この実現を目指し、準備が整い次第、速やかに株主還元を開始したいと強く考えています。

行動計画

3年間のロードマップは明確です。

1年目は構造転換と勝てる型を作ることを目指します。卸売業者との連携が本格的に稼働し、待ちに待った大型案件も本格的に稼働すると考えています。一方で、先ほど述べたAIソリューションをエコシステムとしてつなげていくための投資も、この時点で行います。

2年目は型の横展開と収益の複層化を進める段階です。SaaSがさらに広がる中で、1年目に構築したAIソリューションをそれに組み込んでいくことを予定しています。

3年目はオーガニック目標の必達と、M&Aによる飛躍を目指します。M&Aは3年目に限定して行うのではなく、常に機会を狙い続けています。ただし、これは縁に左右される部分もあり、プラスアルファの取り組みとなります。少なくとも1回、仮に良いご縁が連続して生まれるようであれば、連続して進めたいと考えています。

四半期業績|サマリー

足元の業績についてです。第3四半期の売上高は前年同期比25.1パーセント増の4億5,600万円となり、堅調なトップライン成長を維持しています。特に「ショッピングスキャン等」が前四半期比43.4パーセント増と大きく伸びました。一方、営業利益は700万円となりました。

四半期業績|売上高

売上高についてです。「イーグルアイ」の契約社数は増加しており、また「ショッピングスキャン等」も前四半期比で43.4パーセント増と伸びています。

一方で、棒グラフの薄いグレーのスポット収益については反動減がありました。第1四半期、第2四半期では大型開発案件のスポットがありましたが、第3四半期のタイミングでの計上はありませんでした。

四半期業績|売上総利益・売上原価

売上総利益と売上原価についてです。大型案件のストック収益の立ち上がりが遅れていることとリンクして運営費用が先行している部分は、その他原価に含まれます。

四半期業績|営業利益・販管費

販管費についてです。次期中期経営計画を見据えた経営および営業体制の強化のための採用によって、1,800万円増加しています。

これらはすべて、将来の収益を見込んだ戦略的な先行投資です。

四半期業績|増減分析

増減分析です。スライド左側が売上高、スライド右側が営業利益です。

IRニュース|一覧

IRニュースです。これまで取り組んできた内容を発表しています。

IRニュース|トピックス

株式会社あらたとの戦略的業務提携についてです。昨年12月に提携を発表しました。

通期計画|サマリー(2026/2/12修正)

今期通期計画の修正についてです。前スライドでご説明したタイミングのずれを考慮し、売上高は18億3,000万円、営業利益は6,000万円へと修正しました。期初計画比では減額となっていますが、前年比では増収増益のトレンドを維持しています。

現在はコスト先行から収益の刈り取りへと転換する段階にあります。すでにお客さまと緊密に連携しており、来期以降の収益期を確信しています。

AIエコシステムへの進化に伴う成長投資については、短期的な取り組みではありますが、コントロールしつつ進めていきます。そして、新中期経営計画の目標達成に向けて邁進していきます。

以上で私からの説明を終わります。ありがとうございました。

質疑応答:AI時代における競争優位性について

司会者:「AIの台頭による『SaaSの死』という言葉が語られる中、御社の競争優位性をどのように考え

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